加齢の基本
老化はなぜ起こるのか?
老化がなぜ起こるのか、その仕組みについては様々な研究が行われていますが、有力な考え方の一つがプログラム説です。
受精以降、誕生・成長・成熟・老化・死までのプログラムがあらかじめ生物のカラダに組み込まれている、とする説です。
胎児の期間、第二次性徴期を迎える年齢など、ほとんど変わりありません。
また、例えば、セミが何年も地中で過ごして成虫となって1週間程度で死を迎える、などの事実を見ても、シナリオの存在を感じさせます。
そうは言っても、一方で、髪が薄くなり出した、近いものが見づらくなったなどの老化の進行度合いや深刻さの度合いには、個人差があります。永い人生からすれば、誤差の範囲なのでしょうか。
老化についてのもうひとつの考え方に障害蓄積説(エラー蓄積説)があります。
化学物質、放射線、活性酸素など様々な原因によって、細胞や遺伝子が傷つけられて細胞分裂(遺伝子の複製)やたんぱく質合成の際にエラーが発生(突然変異)します。
それらは修復されることなく次の世代へと引き継がれるので、新たなエラーが加わるとこれまでのエラーが蓄積していきます。代謝の過程で細胞が「不健康」さを増して、細胞のもつ本来の機能が低下していきます。また、そうした機能低下した「不健康」な細胞がますます増えていく結果、生体としての機能も低下=老化します。
老化の機能については、まだまだいろいろな説があるようですが、基本的にはこの二つの説に落ち着きます。
二つの説は、どちらが正しいというものではなく、おそらく、二つの説で説明されるような事象が私たちのカラダのなかで同時に進行しているのでしょう。
ざっくりとまとめてしまえば、人間は皆、細胞レベルでは(例えば)120-130歳程度まで生きるだけの能力が備わっているが(=プログラム)、しかし、現実には、細胞は様々な環境により攻撃を受けているため、与えられた天寿をまっとうできるわけではない、ということになるのでしょう。
とすれば、現実問題として「健康な老後」に備えるためには、障害蓄積説(エラー蓄積説)のほうに焦点をあてたほうが良さそうです。
つまり、寿命というものは、細胞を攻撃するものの種類、量(=どのような環境にいるか)に大きく依存しているということになります。
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